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巨大地震から三ヶ月めの今日、思うこと。 [東日本大震災]

 あの巨大地震から3ヶ月目の14:46が来ました。
 地震、津波で亡くなられた方々の冥福をお祈りして、本番中の劇団員たちを代表して黙祷をさせていただきました。

 今まで僕は、今回の震災と津波被害に関して、自分の身の回りのことを中心に書いてきました。それはなぜならば、それを書き始めると僕が自分であえて書かないことにしている「政治」のことに繋がらざるを得ないからです。心の中では、三ヶ月間変わらない怒りが沸騰したままですが、それはそういうことを専門にしている方々にお任せしたいと思います。
 
 今日の13時開演の『水平線の歩き方』が終った後にロビーにいたら、原発から10km圏内で被災していわき市に避難していたというお客さんが来てくださっていて、お話しておりました。
 そんな状況なのに、以前に予約した『サンタクロースが歌ってくれた』のDVDの料金を払ってなかったので今払いたい、とのこと。
 「そんなのいつでもいいですから」と申し上げたら、「担当の井上さんにメールをしたら、やはりそうおっしゃってくださって。井上さんからのメールがとても優しくて、いつも読んでいました」と。
 一通のメールがそんなにお役に立てていたなんて。
 
 くれぐれも申し上げますが、キャラメルボックス製作部内で、特に「震災関係でお支払いができなくなった方の支払期限は延期していい」とか「いつでもいい、って伝えるように」なんていうコンセンサスはありませんで。もちろんチケット料金は所定のキャンセル手続きを行ってきましたが、グッズの通販については実は僕は思い至っておりませんでした。
 が、ちゃんと担当者は「いつでもいい」とお伝えしていたわけで。……せめて「落ちついたらでけっこうです」くらいにしておくべきでしょうが……まぁいいやっ!!
 しかし、そう答えるのがあたりまえのことだと僕も思うのですが、「決められたこと」だけじゃなくて、相手の方のことをちゃんと思った臨機応変な対応がちゃんとなされていたことを、僕は誇りに思います。
 
 で。劇団の製作部の現場レベルでもこういうことができているというのに、国を引っ張っていくはずの人たちと、その人たちの足を引っ張っている人たち、本当に、本当に、しっかりしてください。ひとりひとりを見つめてください。「2万人以上が亡くなったり行方不明になった大災害」じゃありません。「災害によって亡くなった人や行方不明になったままの人がいる事件が2万件以上起きた(ている)」んです。
 そのひとりひとりのこと、そして亡くなったり行方不明になっただけではなく、1950年代から「絶対安全」と国策として行われてきた原子力発電の事故によって住むところを追われたり仕事を奪われたひとりひとりのこと。これらを全部なんとかしなければならない時に、立場の違いや意見の違いを主張し合うのはやめましょうよ。ひとつになってください。お願いします。
 
 というわけで、政治家じゃない上に東京在住の僕らとしてできることは。
 
 東北に比べると直接の地震や津波の被害は無かったわけですが、3月11日当日の交通網マヒによる「帰宅困難」の事態やその後の「計画停電」、目に見えない放射性物質の恐怖、そして原発の事故から目を離させようとしているかのような「節電ムード」。それらによって、夜の繁華街や観光地は閑散とし、飲食業や宿泊業界では倒産が相次いでいます。これはもう、完全に二次災害です。自分たちだってその寸前にいるわけですが、現時点ではなんとか皆さんのおかげで踏みとどまっていられております。
 
 「明日がどうなるかわからない」という今。
 
 しかしそれは、実は今に始まったことじゃない、ということを思いだしてください。
 東海地震だって、いつ来てもおかしくありません。富士山の噴火の可能性だってあります。新種のウイルスによるパンデミックだっていつ起きるかわかりません。つまり、この大震災が起きる前までだって、実は同じくらいの危機に対する心の準備をしていなければならなかったはずなのです。それらから、なんとなくうまいこと目をそらしてきたのに、いきなり目の前に逃れられない現実の大災害を見せつけられてどうしていいかわからなくなってしまったのだと思います。
 だからこそ。
 この地球上に住んでいる限り、完全に安全な場所など無いわけですから、最悪の事態に対する備えはきっちりしつつ、食や旅行や演劇を楽しんで自分を喜ばせてあげ、いざというときにその事態に敢然と立ち向かう準備をしておかなければならないと思うのです。
 
 「笑う」と、脳内ホルモン「ペプチド」が分泌されて免疫力がアップする、というのは有名な話です。
 また、「泣く」と涙がストレス物質を排出する、というのも。
 つまり、演劇は、この最高のストレスにさらされた状態の東日本の人たちを救うことができるとてつもなく重要なものだ、と僕は信じて、これからもバカみたいに芝居をやり続けていきたいと思います。

 あなたの周りで、もし漠然とした恐怖に震えている方がいらっしゃったら、本気でキャラメルボックスを薦めてください。きっとお役に立てると思います。


2011-06-11 19:35  nice!(7)  コメント(1)  トラックバック(0) 
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コメント 1

たま

tumblrという記事写真スクラップサービスで本記事を拝見し、飛んできました。
おっしゃりたい内容はごもっともで大いに賛成します。演劇も今の日本人に必要。
ひとつだけ。太字になっている「ペチプド」は「ペプチド」のうち間違いか何かですかね。すごい細かいことですが、瑣末な部分までの正確さが文章の信頼度を上げると考えます。
このコメントは消されても結構です。
by たま (2011-06-15 03:30) 

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