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『キャロリング』神戸公演。いっしょにこの空気を味わえるのはあと4日だけ!! [『キャロリング』]

 神戸に来ています。
 初日が開いてから、ロビーにいると「あれっ?来られたんですか?」とか「来ちゃっていいんですか?」とか「大丈夫なんですか?」というご質問ばかりをいただいてしまい、本当にお恥ずかしい限りです。なんか、お客さんの心配をするのが自分の仕事のはずなのにお客さんに心配されてるって、そりゃいかんやろ、と思ったわけです。
 
 まず、自分の健康の件ですが、まったくもって健康そのものです。神戸で宿泊しているホテルのベッドのクッションが軟らかすぎて、いつもと違う格好で寝てしまってるせいか首が痛いなぁ、ってくらいなもんで、血糖コントロールは我ながら完璧なんじゃないか、って感じで、早寝早起きでラーメンもちゃんと食べておりますっ!!
 『流星ワゴン』以来1年ぶりの神戸。こんなに神戸に来る間隔が開いてしまったのはおそらく1990年に神戸に来はじめてから初めてのことでして、三宮も新しいお店ができていたり、入れ替わっていたりと「1年」という月日の流れはかなりなもんだ、とびっくりしております。
 
 入院中の二男の件ですが、入院生活も後半戦に突入。ここからがまた本人にとってはとてもシビアな日々が待っているわけですが、だからと言って父親がべったりくっついているのも変な話しで、父親は父親でちゃんと自分がすべきことを頑張っている姿をヤツに見せてあげることも大切だと思えるようになりました。
 が、金曜・土曜と神戸の仕込みで、日曜の初日を終えた後、月曜日は日帰りで東京に戻って二男に会ってきました。さすがに、神戸に行ったはずのおとーさんがいきなり現れたのでびっくりしておりました。ふっふっふっ、いい気味ぢゃっ!!
 
 『キャロリング』神戸公演の仕込みは非常に順調。
 車が動いたりとかいう無茶なセットチェンジが無いことも有り(←去年の話)、その分、しっかり芝居の細部の仕上げができたのではないかと思います。
 
 開けた初日。
 有川浩さんとのコラボレーションによる、劇団始まって以来のやり方での初日。果たして、この芝居がおもしろいのかどうなのか、キャラメルボックスのお客さんが受け入れてくださるのかどうなのか。もう、あとは、お客さんにお見せしてみてから考えよう、と腹をくくった状態で開演しました。
 が、どっかんどっかんウケる、とかそういうのではなく、じんわりじんわりとお客さんが物語の世界に入り込んできていらっしゃるのがわかる、という不思議な空気感。
 そして、意外に早い段階から鼻をすする音が聞こえてきました。
 「えっ?もう?ここ?」と、初日には思っていたのですが、火曜日の2日め、そして今日の昼の回を見ていてわかったのは、この『キャロリング』という物語の13人の登場人物たちはみんなそれぞれがドラマを背負っていて、それぞれに素直じゃない困った人たちだったり素直だけど困った人たちだったりするので、見ている人たちのほとんどが、登場人物の誰かに自分を映して見ることができるのではないか、ということ。
 僕は、調子のいいことに主人公の一人である少年を演じる林貴子の役にどっぷりなわけですが、阿部丈二であったり、前田綾だったり、温井摩耶だったり、大内厚雄だったり、見ている人みんながそれぞれの人生を誰かが演じてくれているという不思議な感覚を味わうことができるのではないでしょうか。
 で、それが、有川さんの小説の面白いところでもあり、その面白さが立体的に今この新神戸オリエンタル劇場の舞台の、いや、空間の中に重層的に現れてしまって謎の空間と化してしまっているということなのでしょうね。
 
 ◇          ◇          ◇
 
 今回の選曲について。
 ここ数年のキャラメルボックス公演の選曲は、3段階で行われています。
 1990年代までは僕が探してきた曲を僕が稽古場でかけてみて合わせていく、という段取りだったのですが、その後オリジナル曲を作るようになって、2000年代はそういうやり方中心だったのですが、2009年あたりからオリジナル曲作りをいっしょにやってきた、元Spiral Lifeなども担当していた元ポリスターのディレクター・高岡さんがどさぁぁぁぁぁっっっっとキャラメルボックスに合いそうなアーティストのCDや音源を探してきてくれて、その中から僕が100〜300曲をピックアップして、それを稽古場にいる演出補に渡してかけておいてもらい、通し稽古あたりで僕が手を入れる、というやり方をしてきました。
 が、ここ2年くらいは演出部の有坂美紀が腕というかセンスを上げてきて、通し稽古の時点ではもうほぼこれでいいじゃん、というところまでになっちゃってる、という状態で、僕はすっかりラクをさせてもらっております。
 僕が高岡セレクトの中からピックアップした段階で、すでにどんな芝居に使ってもおかしくない曲たちではあるので、有坂が選んで成井さんにOKをもらった曲たちは合っててあたりまえなのですが、辛いのが僕的に最終候補になっていたのに使われなかった曲たちで……。もう、超カッコイイ曲が手元にいっぱいあるのですが、それをここに書いちゃうわけにも、Twitterでつぶやいちゃうわけにもいかず、しょーがないので家で一人でiTunesに「2012加藤ベスト」というプレイリストを作って「かっちょいーなーっ!!」と喜んでいる状態です。
 いつか必ず、これらの曲たちも皆さんの耳に届かせたいので、ガンガン新作をやっていかなければなりませんなっ!!
 ……と覚悟せずとも、すでに発表された2013年のキャラメルボックスの年間スケジュールによると、年間4公演5作品で、そのうち3公演4作品が、原作ものも含めた新作公演っ!!へへぇーんっ、どーんと来いぢゃっ!!
 
 ◇          ◇          ◇
 
 日曜日に始まった神戸公演も、もう、今週末の日曜日で千秋楽。木曜19:00、金曜14:00、土曜14:00・19:00、日曜14:00。
 木・金・土曜の夜、が超オススメですっ!!
 
 ◇          ◇          ◇
 
 初日。有川浩さんも、劇場にいらしておりました。
 終演直後、「どうでしたか?」と聞くと、ただただ笑顔で頷いていらして。
 
 たくさんのプロが熱い想いで積み重ねてきた結晶が紡ぎ出される、『キャロリング』。
 文字でも、映像でも無く、劇場で生身の人間(役者・スタッフ・お客さん)が編み出していくのが演劇という空間の奇跡。
 是非、あなたも直接足を運んで、この、なんとも形容しがたい空気感を味わって、心を洗ってお帰りくださいっ!!


2012-11-21 20:24  nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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