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津波や地震や原発事故の、直接、もしくは間接的な被害に遭った皆さんへ。 [東日本大震災]

 東日本大震災から1年4ヶ月目の昨年7月11日に二男の頭の中に脳腫瘍が発見されてから、ブログを書く回数が減ってしまいました。大変申し訳ありません。
 目の前で自分の子供の命の炎が揺れている状況では人を思いやる余裕がなくなっているのが自分でもわかるのですが、逆に、忘れないでいてくれて、応援してくださる方々の言葉や思いにどれだけ励まされて助けられたかわかりません。
 その二男はこの半年本当に頑張り、この調子なら春には退院できるのではないか、と思います。退院できたら、またご報告させていただきます。でも、そこからがまた勝負が続くのですが。

 そんな今日。
 昼過ぎからの日本橋での打ち合わせが終って外に出て、ふと時計を見たら14:00。もうすぐだ。
 iPhoneのマップを見ると、なんと二年前の今日、僕らが『夏への扉』という公演を上演するためにいた劇場「ル テアトル銀座」がすぐそこ。
 実は『夏への扉』の公演が終ってから、用事が無かったこともあって意図的では無く銀座を訪れていなかったのですが、あえて二年ぶりに行ってみることにしました。
 この日にここで打ち合わせが入ったってこと自体、誰だかわからない僕の神様が「行ってこい」って言ってる気がしたのです。
 
 相変わらずエアコンの室外機の回転音と振動音、そして意外に静かな車の音が支配する銀座。
 しかし、上空にはヘリコプター。あの日から二年目の東京を撮影しているテレビ局でしょうか。
 ル テアトル銀座が近付くと、鼓動が速くなるのがわかります。そしてしだいに呼吸が荒くなるところを見ると、相当心をやられてたんでしょうね、僕も。
 でも、もう大丈夫。
 いつどこで同じことが起きても生き延びて他の人を助けに行く自信が、今の僕にはあります。
 
 今年五月で閉館することに決まった、ル テアトル銀座の前に着きました。
 あの日、大きな揺れでぶつかって折れてしまうのではないかと心配になった向かい側のビルも、無事にそこに建っています。
 あの翌日から全く人も車もいなくなった銀座通りも賑やかです。

 大きな揺れの後に集まってワンセグ東北の状況を知って茫然と立ち尽くしていた、劇場が入ったビルの駐車場は、普通に営業中。その脇を通り過ぎて、隣の公園に行ってみると、ネクタイの方々が休憩中。

 ベンチに座ってワンセグでNHKテレビを見ると、追悼行事の中継。それを見ながら、時間が近付いたので劇場入口前へ。

 14:46の数秒前にTwitterの送信ボタンを押して、黙祷。
 1分の間に、様々な光景が頭の中を駆け巡りました。

 地震直後に再開した『夏への扉』にご来場くださったお客さんたちの顔。
 その夜の、真っ暗な銀座。渋谷駅の長蛇の列。その後の「計画停電」の日々。
 東北ツアー( http://www.pia.co.jp/caramelbox-kenji/index.php )の時にこの目で見たあの光景。花巻や田野畑や気仙沼や仙台や塩竈や南三陸やいわきの皆さんの笑顔。
 そして、2年目のこの日のためのテレビの震災特番に出ていらっしゃった懸命に生きていらっしゃる皆さんたちの表情や、原発の現状。
 そういうことが、一瞬ずつ頭の中にぎゅーっと詰まったように浮かびました。

 ※震災のことを思い出すだけで心がキュッと縮む、という方が当然今でもいらっしゃいます。そういう方は、無理をしてそういう番組を見なくていいと思います。十分すぎるほど思っていらっしゃるからそうなるのですから、目を逸らすのでは無くて、自分を守るために堂々と見ないことも重要な選択です。
 僕には、見届ける義務があると思いますし、もっともっと東北のことを知りたいのでこういう機会で無ければ見られない現状を(もちろんテレビに採り上げられているのはほんのほんの一握りだし演出も入っていることもあるかもしれないというフィルターは自分の中で持ちながら)、見られる限り見ておりますが。

 震災や原発事故の後の復興のことを語るのは僕の仕事ではないのであえてここでは語りませんが、ずっと、じっと、見つめ続けております。
 
 被災地から離れた街に暮らし、働く僕たちにできることは、何度も繰り返して書いてきているとおり、今までよりも何倍も働いて経済を活性化させて、できるだけ東北産のものを食べ、観光でもいいから東北に行き、いつも心の中でともにあり続ける、ということ。まだまだボランティアの力が無ければなんともならないところもあるわけですから、それができる人には是非行って欲しいと思いますが、仕事を持つ人はとにかく働いて働いて、東北のために使う、ということをしていくのが最大の後方支援だと思います。そして、同じようなことがいつか自分たちの街に起こったときに、2011年の経験を活かすこと。つまり、この大震災をいかに自分のこととして捉えて未来に繋げるか、ということ。もう絶対に第2の大川小学校( http://memory.ever.jp/tsunami/higeki_okawa.html )を出してはいけません。
 
 実は僕は、サポーターの皆さんから突き動かされるようにお金を出して頂いて『賢治島探検記』で東北に向かって7カ所を周った後、なんとかして今度は自分たちの力で来る、と決意しました。しかし、以前にも書いた通り、震災以降ぱったりと減ってしまった東京公演平日ステージのお客さんはいまだに戻らず。これでは、いつまで経っても自分たちで行くことなどできない、と思い、今はまた別な方法を考えています。決まってから書けばいいようなものですが、今日は「忘れてませんよ」ということを書いておく日だと思うので、あえてここに記しておきます。
 
 津波や地震や原発事故の、直接、もしくは間接的な被害に遭った皆さん。
 
 ぱっと見には忘れ去られているかのように思われるかもしれませんが、実は毎日皆さんのことが頭から離れないという人がたくさんいるんだ、ということを忘れないでください。ほんの少しずつしかお役に立てていないかもしれませんが、想像しているよりもたくさんの人たちが、皆さんのことを思い、胸を痛めるだけでは無く、未来に向かって努力しています。
 今までもたくさん大変なことがあったと思いますし、これからもまだまだあると思います。でも、僕たちのことを忘れないでください。ずっとずっと応援し続けていきます。



さてっ!!ハーフタイムシアター2013、大阪初日は明日の木曜日、サンケイホールブリーゼですよぉっ!! [『隠し剣鬼ノ爪』『盲目剣谺(こだま)返し』]

 キャラメルボックス2013ハーフタイムシアター藤沢周平作品二本立て『隠し剣鬼ノ爪』『盲目剣谺(こだま)返し』。
 http://www.caramelbox.com/stage/halftime2013/
 東京公演が無事終了いたしまして、明日の木曜日から日曜日まで、梅田のサンケイホールブリーゼでの大阪公演です。
 
 かなり大人なテイストの作品で、サポーターの皆さんからも「チラシが暗いぃー」というご意見もいただいた今公演。
 蓋を開けてみると、「大人な感じだけど、ちゃんと今まで通りのキャラメルボックスの精神が貫かれている」とか、「描かれている時代は違っても、人として覚悟を持って人のために生きることのすさまじさを教わった気がする」など、予想を超える好評をいただいてむしろビックリ。
 たしかに、『盲目剣谺(こだま)返し』の大内厚雄はもちろんなのですが、『隠し剣鬼ノ爪』の畑中智行と左東広之は、今までには無い演技を求められていて、おそらくは俳優として相当苦しんで初日を迎えたのでは無いか、と想像します。かなり追い詰められた状態で初日を迎え、そのまま追い詰められた状態で千秋楽を迎えた、というふうに、僕には見えました。
 しかし人間は追い詰められたところから少しずつ自分という枠が拡がっていく生き物。
 毎日毎ステージ、少しずついろんな可能性が見えてきて、ずっと一緒にいる僕らでさえ気付くほどの変化を見ることができました。
 
 さて、大阪っ!!
 この2作品はどこまで進化していくのかっ?!
 それを見届けに……行きたかったところなのですが、申し訳ございません、僕は東京に残りました。
 
 以前、ここにも書かせていただいた通り、二男が入院中であることがまず一つ。
 もう一つは、お正月に皆さんからの意見を募集したらどっさりいただいたご提案に対して、その結果を出すために、もーーーー、無茶苦茶暗躍しておりまして、おそらく4月中旬くらいにはいろんな「うわわわっ!!」ってようなことをお知らせできるかとは思うのですが、もう、とにかく怒濤のようにいろんなことを並行してやっております。
 
 二男は、おそらく4月〜5月には退院できる予定なのと、今やっている怒濤のようなことも春が過ぎれば落ちつくかとも思うので、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の神戸公演ではなんとか神戸に行かれるようになっていたらいいなぁ、と思っています。
 
 関西の皆さん、是非、僕の代わりに大阪公演の4日間をしっかり見届けてきてくださいっ!!
 そして、僕の代わりにアンケート用紙にビシバシ感想やダメ出しを書き綴ってきてくださいっ!!



「2013年間スケジュール」に無かった、真柴あずき新作アコースティックシアター『彼の背中の小さな翼』、情報公開。 [製作総指揮としてのお知らせ。]

 明日の日曜日は、『隠し剣鬼ノ爪』『盲目剣谺(こだま)返し』の大阪公演千秋楽であると同時に、次回公演『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(原作◆東野圭吾 脚本・演出◆成井豊)東京公演の前売り開始ですっ!!
 http://piagon.pia.jp/event.do?eventCd=1254166
 
 なのですがっ!!
『彼の背中の小さな翼』ハガキ表.jpg
 本日12時、真柴あずきが作・演出を行う新作『彼の背中の小さな翼』の公演詳細を発表しましたっ!!
 http://www.caramelbox.com/stage/acoustic2013/
 ※キャラメルボックス・サポーターズ・クラブの会員の皆さんには、今日以降、掲載した写真のハガキが届く予定ですのでお楽しみにっ!!
 
 ……なんなんでしょうね、この劇団……。
 
 まず、タイムテーブルをご覧くださいっ!!……そうなんです、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』のスケジュールとまるかぶりなのですっ!!そしてもっとよーく見ると……そうなんです、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』をやっていないサンシャイン劇場で、ぎっちりやるのですっ!!
 
 そして、キャストをよくご覧くださいっ!!……そうなんです、出演者はたったの5人っ!!なおかつ、キャラメルボックスからは坂口理恵と岡田達也のみっ!!次の上鶴徹さんとは……知ってる人はものすごく知ってらっしゃると思いますが、サイトの名前のところをクリックしてみてください……そうなんです、ワタナベエンターテインメントがガチで舞台をお届けしている若手俳優集団「D2」の人気者なんですっ!!そしてその次の清水由紀さんとは……やはり知ってる人はものすごく知ってる「美少女クラブ21」出身で、ドラマや舞台で活躍する方っ!!そして最後の大家仁志さんとは……2006年の『俺たちは志士じゃない』以来何度もお世話になっている、劇団青年座の実力派っ!!
 
 ……というわけで、解説。

 まず、この公演をやろうということになった最大の動機は。
 2011年に行った「東北応援無料ツアー『賢治島探検記』」でした。
 通常のキャラメルボックス本公演の場合は、ツアーを行うときには11トントラック2台で機材やセットを運搬、出演者10数人と20人近いスタッフが新幹線移動、という大所帯で大規模な劇場でぎっちりセットを組み照明を仕込みます。が、『賢治島探検記』では、会場の下見もままならないまま会場に行き、その場での判断で仕込んで本番、ということをせざるを得ない状況での公演でした。
 結成以来、僕は「キャラメルボックスの舞台を楽しんでいただくためには、ツアー先でも東京公演と全く同じセットや照明で、"ツアー用に手抜きされたもの"じゃないものをやらなければ意味が無い」と考えてきました。地方に住んでいた時に、とあるミュージシャンのライブに行ったら、東京で見たのとは比較にならないちゃちぃもので、アーティストのテンションも低かったのを見て愕然とし、僕らはあんなことは絶対にしない、と誓ったのがキッカケでした。
 そういう思いは今でも変わらないわけですが、東北での公演は目的が逆でした。
 「とにかく僕らが行って、楽しんでいただくこと」。
 どんなに小さい街の狭い会場でも、まず「キャラメルボックスが会いに行く」ことを最優先して、機材やセットは2トントラック1台限定、役者とスタッフは合計15人、移動はバス、という身軽なチーム編成で向かいました。そのツアーをやってみて、旅先で出会った方々がどれほど生の舞台を待っていてくださったのかがまずわかり、そして限られた条件のもとで舞台を上演することでぐんぐん役者達が力強くなっていくのを目の当たりにしました。
 「本公演」ではなくても、役者達が目の前で全力で全身全霊で演じている姿は、本公演を見慣れている僕の心にも深く突き刺さりました。また、2002年に『賢治島探検記』を創って以降に「チャレンジシアター」などを上演して積み重ねてきた「セットをほとんど使わずに舞台上の転換を役者達が行っていろんな景色をお見せする」という演出も慣れてきたところだったので、セットや照明がほとんど無くても役者達の身体だけで「見せる」ことも可能な作品もできるんだ、ということも見えてきました。
 が。
 『賢治島探検記』をやっていて、お客さんに言われたのは「おもしろかったけど、今度はキャラメルボックスの作品が観たいです」ということでした。そうなんです。「チャレンジシアター」もこの『賢治島探検記』もそうなのですが、古典的な作品を成井豊がアレンジしてキャラメルボックス風にお見せする、というのが、この傾向のお芝居のやり方で、『賢治島探検記』も宮沢賢治作品を集めたもの。完全オリジナルな小規模作品、というのが、今までキャラメルボックスには存在していなかったのです。
 
 というわけで、『彼の背中の小さな翼』。
 「アコースティックシアター」という冠が付いておりますが、これは1993年に初めて真柴あずきが脚本を書いた『四月になれば彼女は』という作品を上演したときに初めて付けたものです。それまでのキャラメルボックスは、やはりぎっちりセットを組んで、時を飛んだり神田川を下ったり映画から登場人物が飛び出してきたり、というバリバリに派手な舞台をやっていたのですが、初めて女性作家がキャラメルボックスの作品を書く、ということで、ロックバンドがエレキギターを使わないアコースティック・ライブをやるように、キャラメルボックスもバリバリなロックを使わない、「人が人を思う気持ち」の表現に特化した静かな作品をやっていこう、という意図で名付けられたシリーズでした。
 ……が、その後に上演した「アコースティックシアター」である『アローン・アゲイン』や『ヒトミ』や『あなたが地球にいた頃』も含めて「アコースティック」だったか、というと、選曲している自分が言うのもなんですが、すみません、登場人物の数はいつも通りで、音楽はロックばっかり使って、セットもどんどん派手になっていってしまいまして、その後は成井豊の作品もそっち寄りになっていき、キャラメルボックスの主流のようになっていってしまいまして、結果、「アコースティックシアター」という冠の公演が消滅していった、という経緯もありました。
 が、本当の意味でのアコースティックな「東北応援無料ツアー『賢治島探検記』」をやってみた後の今、あえて「アコースティックシアター」の精神の原点に立ち戻り、「出演者は5人、いつでもどこにでも会いに行かれる身軽なキャラメルボックス作品」を創ることに決めました。
 
 この背景には、今年のお正月にキャラメルボックス公式ホームページで僕が書いた「2013年1月 新年のご挨拶 http://www.caramelbox.com/greeting2013/index.html 」でお客さんからの意見を募集した際に、数え切れないほどのメールをいただき、その中で最も目だった「以前はキャラメルボックスを観ていたけれど、結婚して子供ができて、池袋(大阪・新神戸)まではなかなか行く機会がなくなってしまった」というご意見に揺さぶられた、ということもあります。
 
 僕のヨメも、もともとキャラメルボックスが大好きだったことで僕と知り合って結婚したわけですが、子供ができてからは「幼稚園に入ったら託児サービスを使って」「小学校に入ったら平日の昼間に」と、思ってはいたのですが、現実はそんなに甘くなく、むしろ大きくなってからの方が保護者会だ、部活だ、と、都心に出かけることができる日や時間が限られてきてしまい、ほとんど観られなくなってしまっているのです。
 そういう方々のために、キャラメルボックスでは託児サービスをやったり平日昼の回を設けたりしてきてはいたのですが、今回のアンケートで、そんなことでは手ぬるい、ということを実感したのです。
 そこで、「じゃぁ、東北ツアーの経験を活かして、こっちから会いに行く作品を創ろう」と決意したのです。
 東北や北海道や上中下越や中部や四国や中国や九州や沖縄など、今までほとんど行ったことがないところに行きたいのももちろんですが、むしろ、千葉・神奈川・埼玉・東京多摩地区などの「近いようで池袋には遠い」ところにも行きたいぞ、と。
 もちろん今までそんなことをやった劇団は無いので「需要」があるかどうかはやってみなければわかりませんが、少なくともキャラメルボックスが、少人数とは言え主力級の役者や強力なゲストを揃えて「会いに行く」ということをやってみたいのです。
 
 ※まだ具体的にツアーに向けての準備までは整っておりませんが、上記のようなコンセプトに賛同してくださる地域の皆さん、ホールの皆さん、是非キャラメルボックスまでご連絡くださいませ。
→→→ support@caramelbox.com
 
 その手始めとして、いきなりツアーをやってしまうよりも、2011年の『賢治島探検記』の時の手法である「本公演をやっている劇場の空いている時間を使って芝居を創って東京のお客さんにご覧いただいておく」ということにしてみたのです。
 ただ、ただ空いている時間にやる、というだけではありません。
 タイムテーブルをご覧ください。
 お正月のアンケートで多数寄せられた「3時の子供のお迎えに間に合う、11時とかに上演してほしい」というご意見から、12時開演のステージを2回ご用意しました。
 なぜ11時では無くて12時なのかというと、上演時間が90分を予定しているので11時じゃなくてもお迎えに間に合うのではないか、ということと、劇場が9時からしか入れないのでリハーサルとスタンバイの時間が足りなくなる、というこちらの事情をすりあわせての設定です(基本的に役者達は開演の3時間前に劇場入りしてアップなどをやるので)。
 そしてまた、本公演では上演していない日曜日の夜や月曜日にもステージを設けることで「休みが合わなくて」というご意見にも対応できる、とも考えました。
 
 つまり。
 5月21日以降は、昼も夜も、サンシャイン劇場に行けばいつでもキャラメルボックスの公演をやっている、という状態。
 役者は別々だからよいのですが、スタッフは大変そう……ではありますが、帝国劇場をはじめとする商業劇場では、こんなの当たり前です。……あ、2作品交互にやる、ってことじゃなくて、1日2ステージを休み無く続ける、ってことですが……。
 
 そういうわけで、こちらから会いに行く前に、いつでも会いに来ていただける、という状態を作りました。
 毎日ずっと芝居だけやり続けることができる日々。なんという幸せでしょうか。
 
 ◇          ◇          ◇
 
 キャストのことにも触れておきます。
 D2の上鶴さんの出演について「えーっ?!なんで突然っ?!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
 実は、随分前から「D-BOYS」( http://www.d-boys.com/index.php )とともにワタナベエンターテインメントの舞台活動がすごい、という話は聞いていて、ラッパ屋の鈴木聡さんが作・演出をやったりと、いわゆる「イケメン芝居」どころではない本格的なことをしていらっしゃる、とのことで昨年、観に行ってメンバーとお目にかかる機会があったのです。いやもう、ほんとに驚きました。20歳前後の活き活きとした若者たちが、溌剌として真剣に舞台に向き合って行っている姿に感動しました。
 実は、ワタナベエンターテインメントの社長の渡辺ミキさんは、僕たちキャラメルボックスの母体である早稲田大学劇団てあとろ50'の先輩だったのですが、僕の2つくらい上の世代だったのと、なにしろ多忙な方なので大学を出てから30年近く経つのにお目にかかったことが無く、すれ違ったままだったのでした。
 が、ひょんなことからお会いすることができ、お話しているうちにその舞台への思いの熱さに共感の嵐。
 いつか、お互いのやりたいことを組み合わせてエンターテインメントをもっともっと楽しいものにしていきたいですね、というようなお話をしていたのでした。
 そこで、今回この作品を上演するにあたって、キャラメルボックス本体が『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の公演中ということもあって、真柴がキャスティングを検討している時に仲村和生プロデューサーから「上鶴くんは?」という提案。一同、「あっ、なるほどっ!!ダメもとで聞いてみるかっ!!」ということになり、とんとん拍子で出演の快諾をいただくことができました。
 
 清水由紀さんは、かつて出演していただいた高部あいさんと同じ事務所、ということもありますが、現在、渡邊安理といっしょに柿喰う客の『発情ジュリアス・シーザー』( http://kaki-kuu-kyaku.com/main/?p=2912 )に出演している、ということもあってお声がけしてみたところ偶然スケジュールが合った、という演劇の神様のお引き合わせ。
 
 キャラメルボックスは、劇団員だけで30人くらいいるわけなので、そのみんながいつも皆さんの前で舞台に立っている、というのが理想です。なのですが、せっかく長く劇団をやってきて、いろんな横の繋がりもできて、いろんな方々と出会えているという幸運は、ちゃんと活かしたい、とも思います。そのためには、劇団員も存分に舞台に立って、その上で新しい出会いの成果を広げていくことが必要。そのためには、本公演だけをコツコツやっているだけでは、この劇団の可能性は拡がっていかないのです。
 「新しい出会いによる化学反応」は、1994年から続けてきている「アナザーフェイス」という冠の公演で実証済み。今回は、出演人数からするとアナザーフェイスに近い状況、もしくは「劇団の名前を冠したプロデュース公演」のような感じではありますが、あくまでもキャラメルボックスの新しい、もしくはアコースティックシアターの原点に還った試みとして上演しようと思います。
 
 ◇          ◇          ◇
 
 というわけで、長々と書いてきましたが、震災以降、溢れる気持ちがなかなか形にできなくてもどかしい日々を送ってきていたのですが、ついに「会いに行くキャラメルボックス」を創るところにまでこぎ着けることができました。

 再来年は、劇団結成30周年。
 その年を迎えたときに、「安定したベテラン劇団」じゃなくて「いつまで経ってもばかみたいに芝居をやり続けている集団」であり続けているために、今回の『彼の背中の小さな翼』をスタートに、次々と「えっ、そんなっ?!」というようなことを(も?)やり続けていきたいと思います。
 
『彼の背中の小さな翼』裏.jpg
 『彼の背中の小さな翼』のキャラメルボックス・サポーターズ・クラブ会員の皆さんの先着予約は3月25日(月)から。一般前売り開始は、4月7日(日)。
 
 『ナミヤ雑貨店の奇蹟』と『彼の背中の小さな翼』。キャラメルボックスの可能性を大きく拡げる春にするべく上演する、新作二作品。ご期待くださいっ!!
 そして、関西の皆さん、藤沢周平作品二本立て『隠し剣鬼ノ爪』『盲目剣谺(こだま)返し』の千秋楽を、僕のかわりにしっかり見届けてきてくださいませっ!!



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